高校生の日の9月
私、すごく好きなひとがいて、
高校時代はそのひととの出来事を逐一ブログに書いていたんだ。バカだったから。
ひらりろぐ時代よりも前、なにかそれっぽいブログ名をつけて、憧れてた名前をユーザー名にしたりして。ほんと、バカだったから。
で、そのバカさ加減って、ほんまもんのやつじゃないか、と、大学生になって目が覚めて、削除したんだ。
で、今となっては、どうしてそれを消したんだろうと思っている。それもまたバカじゃないか。ようやく消したのに、それさえも悔やむなんて。思い出したいわけでもないけど、そこに書きつけたときの、むさぼるような心情は、もう二度とそのとおりには帰ってこない。
思い出すつもりもなかった午後に、風が、なんだか秋みたいで遠回りをした。
こんな日は、高校三年生のころの私が通り過ぎていくみたいだった。そして今できるのは、バカだったなと、鼻歌でも歌ってみることだけだ。