ひらりろぐ。

心にもない言葉より沈黙

ひかり

木陰の曲がり角を抜けた道には、目をつむってしまうほどの陽があたり一面にこぼれていた。

両側に同じような一軒家が静かに隣り合っている、左右対称のその道には私以外にはひとがいなくて、そこで、私ひとりくらいは簡単に消してしまえるほどの強い陽にぶつかったのだ。

夏がもういないことに気付いた。
夏の陽の落ちかたとは違うものだった。

遊びつかれた思い出たちに、ひとつ線を引くような光だ。

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