イヤホンのなかに
隠したくなってしまう思い出
みんな自分のなかに思い出をもつように
歌をもっているなあと思う。
映画や本は、月日が経つにつれて、自分の経験によって、そのたびに印象が変わるものだけれど、歌だけは時間がそのまま真空パックされているようだ。
その歌を聴くと、当時の自分、まるでなにもなかった自分の影に引き合わされて、結局まだそこから進んでいないかもしれないと思わせる。ただ、それは決して後ろ向きなことではなくて、それは決して戻ることのないものだと今の自分が学んだから、歌といっしょに当時を大切にしようと思えたんだ。